わっかそんオフィシャルブログ

アイデアソンを中心としたイベント企画・運営団体わっかそんです!大学生と高校生が活動しています。 出会おう。新しいヒト、新しいジブン。 学生の「若さ」を生かしたアイデアを創出し、ひととひとの繋がり:ひとの「わっか」を構築するようなアイデアソンを企画・運営しています

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第3回おうち dé わっかそん開催レポート

オンライン会議のイラスト(男性) 

 はじめに

 みなさん、こんにちは!!学生団体わっかそん代表のJoeyです。新型コロナウイルスの第三波が到来し、気の抜けない毎日が続いておりますが、元気にお過ごしでしょうか?私は大学の卒業に向けての論文作成や院試の出願などに追われ、外に出たいという欲がかなり抑えられているので紅葉の写真とかを見てもあまり辛くはないです(笑)

 今回のブログ記事では10/25(日)に開催しました、第3回おうち dé わっかそんについて振り返っていきたいと思います。わっかそん主催のオンラインイベントもこれで4回目。時の流れには驚かされますね(笑)それはさておき、ここからはそのイベントの概要からプレゼンまでをギュギュッと圧縮してお伝えしていきます。

 

イベントの概要

 今回のおうち dé わっかそんのテーマは新しい漫画ビジネスを考えようでした。最近だと「鬼滅の刃」や「100日後に死ぬワニ」など一つの漫画からとてつもなく大きなビジネスが生まれた、なんていうこともありますよね。私自身もそのビジネスの壮大さに驚くばかりでした。しかし、実は今オンライン書籍化やそれに伴う紙の漫画の売上減少などに伴い、特に若手の漫画家さんたちはかなり苦境に立たされているようです。そんな漫画家さんたちを支えるようなビジネスアイデアを考えよう、というのが今回のテーマでした。

 今回こうしたテーマでのディスカッションをするにあたって、一般社団法人THINKERS NEO*1代表取締役である渡辺麻実様、そして才能発掘を目的とした漫画掲載サイト「電脳マヴォ*2編集長の竹熊健太郎様に審査員としてご協力いただきました。(THINKERS NEO様には景品のご提供もしていただきました)お二方とも貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

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アイスブレイク

 ここからはイベント当日のお話をしましょう。

 やはり初めて会う人とオンライン上でディスカッションすることってかなり緊張しますよね。それはもちろん私たちも十分分かっています(笑)そこで私たちが本格的なアイデアソンに入る前に行なっているのがアイスブレイクです。アイスブレイクとは参加者同士が仲良くなり、議論をする素地を作るということを目的にした簡単なアクティビティです。

 今回私たちが行なったのは「」でした。私が(UNOとものを掛け合わせて)MONOと命名したのに却下されました。簡単な紹介をすると、例えばAさんが赤い鉛筆を出したら、次のBさんは「赤い」ものか「鉛筆」をだしていく感じです。

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色しりとりの例

 実際やってみると、結構盛り上がりました(笑)各々が違う環境にいるというオンラインならではの状況のおかげで参加者の皆さんはなかなかユニークなものを出してくださり、かなり面白くなりました。会計系の参考書を多用してくれた方もいてそれぞれの色が出ました。

イデアソン

 こうした時間を経て、いよいよ本格的にアイデアソンが開始されました。それぞれのブレイクアウトルームに分かれて、アイデアを考え始めました。「漫画を読みたい理由ってなんだろう」といったような問いを立てて、アイデアを作る糸口を探す班やそのまま直接的にお題への答えを出していく班もありとアプローチも様々。思考過程が違うとこんなにもアイデアって変わるんだと後で実感することになります。

 それではもう早速ですが、今回出た2つのアイデアについて見ていきましょう!!

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審査員の方々に質問をするチーム「大学生」の様子

チーム「大学生」

 この班は細かい問い立てをしていってちょっとずつアイデアを作っていった班です。この班が最終的に着目したのは漫画アプリ。世の中にはたくさん漫画アプリがあり、多種多様なサービスが展開されています。広告を見ると漫画を無料で読むことができたり、定額を払えばかなりの量を読むことができたりといった感じですね。しかしながら、漫画アプリにはまだまだ伸び代があるんじゃないか、それがこの班の総意でした。インスタグラムといった他のSNSでは投稿を通して、繋がりができるけれど、漫画アプリでは読者同士が交流することってまだまだ少ないのではないか...そんな思いからこの班は読者交流型漫画SNSアプリを考えました。

 仕組みは次のようになっています。まず、読者は定額を払ってこのサービスを利用できるようになります。その定額サービス内の漫画は自由に読むことができます。読んだらその内容の評価をレビュー形式で行い、アプリ内のSNSに投稿します。レビューに対して他の読者はいいね!を押すことができ、その数が一定数を越えると新たな漫画を無料で読むことができるようになります。そこだけでは終わりません。そのSNSにはオープンチャットの機能もつけられていて、週一回とかでサロンのようなことが行われます。もし可能であればアプリ内で読書可能な漫画の描き手さんにQ & Aセッションを行なってもらい、参加者の方々には聞きたいことを聞いてもらったり、テーマ設定を行なった上で、そのテーマ(漫画関連)に興味のある読者さんたちがオンライン上で集まって語り合う場を設けるといった具合です。つまり、漫画をきっかけとした繋がりが生まれたらいいな、それがこの班の思いでした。

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チーム「大学生」の発表の様子

チーム「酢」

 この班は開始後すぐにチャットを通してそれぞれのテーマに対する答えをぶつけ合いました。漫画に詳しい人が多かったこともあり、かなり早い段階から様々なアイデアが出ました。この班が最終的に着目したのは漫画家さんへの支援でした。先述のように、漫画家さんにとってはこの時代はかなり苦しいものです。そんな状況を緩和できるようなアイデアを考えました。

 詳しい内容をここから書いていきましょう。この班がその支援の方法に選んだのはクラウドファンディングでした。コロナ禍で苦境に陥った事業主さんたちに対しても行われているものですね。簡単に支援したいという思いを形に変えられる点が良い仕組みです。ではそれをどこでやるか。この班は今回美容室(ヘアサロン)をその場所に選びました。なぜ美容室かというと髪を切るときの時間に雑誌を読む機会が多く、それを漫画に置き換えれば多くの方に漫画を読んでもらう機会が生まれるのではないかと考えたからです。ここでポイントなのが置く漫画です。もちろん有名な漫画を置くことも戦略としてはありだとは思いますが、若手や伸び盛りの漫画家さんの作品を置くのです。こうすることで今まで知らなかった漫画家さんを散髪に来たお客さんが知るきっかけになるとともに、漫画家さんにとっても新たなクライエントを獲得するチャンスになります。お客さんは読んだ漫画の中で面白かったもの、続きが読みたいと思ったものに関しては備え付けのタブレット端末を使い、その作者である漫画家さんに対してのクラウドファンディングに協力します。漫画家さんへの経済的な支援がお客さん自らの「この漫画家さんを応援したい」という思いと相まって、漫画家さんの背中を押すことになるのです。

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チーム「酢」の発表の様子

最後に

 こうした素晴らしいアイデアをプレゼン形式でお互いに共有して、このイベントは幕を閉じました。どのアプローチをとるか、どのような視点を持つかによってこんなにもアイデアが変わるのかということがよく分かりましたね。まだまだアイデアとして詰められるところ、工夫できるところがそれぞれにあると思います。またじっくりとそれぞれのアイデアについて考えてみたいですね!!

参加者の方々、ご協賛いただいた一般社団法人 THINKERS NEO様、審査員を務めていただいたお二方に改めて御礼を申し上げて締めとさせていただきます。ありがとうございました!!

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発表が終わり、団欒する参加者の方々

 

 

 

アイデアは掛け合わせ。

はじめに。

 お久しぶりです。わっかそん運営の梶です。前回から少々お時間がかかりましたが、久しぶりのブログとなります。少し話が変わりますが筆者は現在就活の真っ最中でして、志望業界の影響もあってかいろんな学生と交流する中で日々アイデア創出の楽しさや難しさに直面してます。

それはさておき、今日の本題に入りたいと思います。

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今日もまたイデア出しに関してのお話です。

イデアソンを企画してる僕たちがどのようにアイデアを捻り出しているかを少しでもシェアできれば、と思ってます。

 

『掛け合わせ』

今回紹介するのは『掛け合わせ』の話です。「掛け合わせ」はご想像の通り、既に存在しているモノ同士を組み合わせることで新しいものを作るという思考法です。アイデアを0→1で捻り出すのは中々難儀なことです。そんな時に使える掛け算という誰でも簡単にアイデアを創出できる方法について具体的な例を使ってどういった「掛け合わせ」の種類があるのか教えていきたいと思います。

 

Fisherman  call

まず紹介したいのはこちら「Fisherman Call」*1です。ここ数年で個人的に面白いと思ったプロジェクトNo.1ですね。

FISHERMAN CALL|フィッシャーマン・コール

 

この商品の組み合わせは「目覚まし」×「漁師」です。具体的には朝早くから仕事に取り掛かっている漁師の方々に電話で起こしてもらうというシステムです。

漁師という朝早い仕事を生かしてモーニングコールのサービスに変換させたこのプロジェクトめっちゃ面白いです👍

ここで大事なのは一見関係のない漁師と目覚ましの間に「朝早い」というキーワードが共通していることです。共通点を見つけて組み合わせることで成功する良い例だと思います。

 

天穂のサクナヒメ

続いては直近の物から。みなさんご存知でしょうか?11月12日に発売したばかりの話題のゲーム「天穂のサクナヒメ*2です。

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ここでの組み合わせはずばり「米作り」×「ゲーム」です。このゲームのすごいところは米作り体験がリアルすぎて攻略サイトを見るより農林水産省の米作りのページを見る方が参考になるみたいです。

こちらの掛け合わせは単純な掛け算じゃなく「米作り」を「ゲーム」に落とし込むアイデアになっています。「米作り」という「ゲーム」とかけ離れたものを細かいところまで丁寧にゲーム内で描くことで、飛躍をうまく面白さに変換して新規性が馴染みやすくなっていることがポイントだと思います。ジャンルが違う物をうまく組み合わせるためにそれぞれのパズルの形がハマるように丁寧に作られたというイメージです。

 

料理

この流れで料理!?と思うかもしれませんが立派なアイデアです。少し抽象的かもしれませんが料理は「掛け合わせ」が生んだ人間最大の発明です。

以下の画像を見てください。これらがなんの組み合わせかわかりますか?

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そうです。左から牛肉とご飯、魚とご飯、パンと具材、タピオカとミルクティーですね。これらは全て足し算でできたアイデアです。それぞれの食材は単体だと物足りませんが組み合わせることで料理として何百年と人々を満足させてきたという事実を考えると、どれもすごいアイデアですよ。ここにさらなる要素が加わることで今でも新しい料理が次々に誕生しているわけですから面白いですよね。

余談ですが料理に関してはアイデアに詰まった時に考えるとアイデアが無限にある感じがしてモチベが湧いてきますよ笑

 

 

最後に

 色んな観点から「掛け合わせ」について紹介してきましたがいかがでしたか?既存の物を組み合わせるだけなので簡単だと思います。簡単ですが行う上で一つ重要なことがあります。それは「固定概念に囚われないこと!!」です。

ここの壁を越えればなんでも組み合わせることができます。勇気を持ってこの壁を突破した先にアイデアがあるのでみなさんも試してみてください。それでは、また別の記事で会いましょう。

 

 

 

 

 

 

『引き算思考』で新たなひらめきを!

はじめに

  こんにちは!わっかそん運営の相澤です。わっかそん運営メンバーに加わってからあっという間に2ヶ月が経ちました。最近はメンバーとの雑談が楽しく、新型コロナウイルスの影響を受けているからこそ、人とのつながりの大切さやありがたさを感じています。運営メンバーとしてはまだまだ力不足ですが、皆さんが楽しめるようなイベントを企画していきたいと思います!

               アイデア イラスト に対する画像結果

出典:https://i.pinimg.com/736x/49/92/99/499299c0e919247f13b67a9c2434c65e.jpg

 

 さて、今回私が取り上げるのは、前回のJoeyの記事*1に引き続き、イデア出しの方法についてです。以前のブログで紹介している、河野*2やJoeyの記事から分かるように、私たちは日常生活のあらゆる場面でアイデアを考えています。今回も、そんなアイデア出しをする時に活用できる方法を紹介したいと思います!

 

『引き算思考』とは

  今回紹介するのは引き算思考という方法です。この方法は言葉の通り、何かを引く・やめるというものです。言葉だけではなかなか理解するのが難しいと思うので、具体例を挙げて説明をしていきます。

 

チョコボールのなかみ

          ソース画像を表示

出典https://www.j-cast.com/trend/assets_c/2020/06/trend_20200610163003-thumb-288x229-179323.jpg

 こちらの商品は、誰もが知っている年間2憶個を売り上げるチョコボールから、チョコを引き算した、その名も「チョコボールのなかみ」です。チョコボールからチョコをなくすという大胆な発想ですが、クリスプとナッツの組み合わせが美味しいと話題になっています!発売開始の6月から売れ行きは好調で、お酒のおつまみとして30代以上に人気を集めています。

 

インスピックレック

   

出典https://crea.bunshun.jp/articles/photo/25467

  こちらは、デジタルカメラから液晶画面を引き算した「インスピックレック」という商品です。液晶をなくしたことで落としても壊れにくく、防水機能もあるので様々な場所で使うことができます。また、カメラの枠はフック状にしてバッグなどにも引っ掛けられるように工夫されていて、手のひらサイズで携帯性も抜群です!従来のカメラにはないシンプルでコンパクトなカメラが女子高生にウケ、予約即完売の大人気商品になっています!

 

ポータブルクーラー

     

出典https://www.irisohyama.co.jp/products/web-catalog/img/items/535795/item_001.jpg

  こちらは、床において使うタイプのクーラーです。通常のクーラーから屋外の室外機を引き算した「ポータブルクーラー」です。通常、エアコンを買うと室外機の設置工事をしなければなりません。その手間と費用を省いてくれるのがポータブルクーラーです。購入したその日から使うことができる利便性と手軽さに注目が集まり、今では人気商品となっています!

  

最後に

 この他にも、引き算思考から出たアイデアはたくさんあります。皆さんの身近であるiPhoneもその1つで、携帯電話からボタンを引き算して大ヒットしました。アイデアを考える時、つい新しいものを考えどんどん足し算してしまいがちです。これからは、引き算思考を活用して、常識破りなアイデアをひらめいてみませんか?この方法は斬新なアイデアを生み出す1つのヒントになります。常識に捉われない型破りなアイデアを考えたいとき、アイデア出しに行き詰まっとき、ぜひ引き算思考を使って新しい視点からアイデアを考えてみて下さい。この記事をきっかけに今後1つの選択肢として、引き算思考を取り入れて頂けたら嬉しいです!

 

 

 

*1:(「問いの細分化」で難題への突破口を!!)https://wakkathon.hatenablog.com/archive/2020/09/22

*2:(『逆転の発想』で億万長者に!?)https://wakkathon.hatenablog.com/archive/2020/09/22

「問いの細分化」で難題への突破口を!!

はじめに

  こんにちは!わっかそん代表に今月から就任したJoeyこと小林です。わっかそんのイベントがより充実した内容となるよう責任感を持って努めていきます!今回は久々のブログ記事の執筆ということで少し緊張していますが(笑)、よろしくお願いします。

  さて、今回私が取り上げるのは、前回の河野くんの記事(『逆転の発想』で億万長者に!?)*1に引き続き、イデア出しのコツについてです。

  特に最近、新型コロナウイルス感染症の蔓延で様々なものの「オンライン化」が進んでいますよね。私たちが運営しているアイデアソンイベント*2はもちろん、就職活動も対面式で行うことが困難となり、企業側が選考の手段として学生に課しているグループワークもオンラインで行われるようになりました。こうしたこと以外にもオンライン授業やテレワークの導入などリモートで作業をする機会が飛躍的に増え、みなさんの多くはこうした「オンライン化」の流れを感じたのではないかと思います。

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出典:https://www.irasutoya.com/2020/04/blog-post_632.html

  「オンライン化」したことで通勤・通学の必要性が減り、時間をより有意義に使うことができるようになったという方もいると思います。その一方で、オンラインのグループワークに関しては普段よりも円滑に進まず、「話が行き詰まってしまったことで沈黙の時間が多く生まれ、ちょっとしんどいな」と感じてしまう場面が多くなったのではないでしょうか。

  そこで、今回の記事ではそうした話の行き詰まりをどのようにして減らしていくかということに焦点を当てて、私自身がアイデア出しにおいて必要不可欠だと思うポイントを簡単にお伝えしていきたいと思います!ぜひ最後までお読みください!!

なぜ「アイデア出し」は難しいのか

 突然ですが、みなさんに以下の問いに対する自分なりの答えを考えてもらいたいと思います。

「50年後の新聞の姿を考えてみよう」

 時間がある方は一旦ここでこの記事を読むのをやめて想像を膨らませてみてください。どうでしょうか。すぐに思い付いた方がいれば、今すぐにでも新聞社にその壮大なアイデアを売り込みに行った方がいいかもしれません(笑)逆に何も浮かばなかったという方もいると思います。その方には特にこの先読み進めてもらえればなと思います。

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出典:https://www.pinterest.jp/pin/419116309053444516/

 

 なぜこの問いは答えるのが難しいのでしょうか。

 その一つは模範解答が存在しないことにあると思います。たとえば「日本で一番面積が広い都道府県はどこですか?」という問いに対してはすぐに「北海道!!」と自信を持って答えることができますよね。もし不安になっても日本地図を手にさえすれば、もしくはアプリや検索エンジンで調べさえすればその答えが正しいことをすぐに確認することができます。しかし、「50年後の新聞の姿を考えてみよう」と言われてもそれに対する解答は見当たらないでしょう。それらしきものを見つけたとしてもそれは客観的な事実ではなくて、推測の域を出るものではないでしょう。つまり、新しく自分なりに答え(それが50年後に正しくなかったと分かっても...)を作らなくてはならないのです

 二つ目に挙げられるのはこの問いは複雑なもので一筋縄に答えを作ることができないということです。問いに前提条件がほとんどなく、考えのきっかけとなるヒントがないのです。ある意味では、最近流行している真っ白なジグソーパズルを解くようなそんな感覚に襲われるのかもしれません(笑)しかし、グループワークの場などで途方も無い時間を一人でずっと考え込むことなんてできませんよね。そこで、次の章ではこの複雑な問いに対してどのような工夫を行えば考えるのが楽になるのかということを記していきたいと思います。 

問いを細かく設定する

送別会を企画してと言われたら? 

 複雑な問いに答えなくてはならない時にみなさんはどのようにしますか?少し大袈裟な例ですが、次の場面を思い描いてみて下さい。ある大学生Aさんが急に友達のBさんから「アメリカに留学するCさんの送別会を企画してちょ(^○^)」と言われたとしましょう。Aさんは「急に言われても」と言いながらもBさんの押しに負けて引き受けてしまいました...

 このとき、みなさんがAさんであれば、どのように考えて企画しますか?おそらくまず考えるのが「何日の何時から何時までの会にしたらいいのか?」ということでしょう。これをBさんや呼びたい人の日程を聞いた上で決めると、次に考えるのは「その会で何をするか?」です。レストランに行って駄弁るのがいいのか、それとも遊園地に行って楽しい思い出を作るのがいいのか、はたまたCさんの大好きなカラオケで喉が枯れるまでみんなで熱唱した方がいいのかなどなど。「誰を呼ぶべきなのか?」「場所はどこを想定した方がいいのか?」「プレゼントを送るならば何が良いのか?」といったことも考えなくてはなりませんよね。送別会を1から企画するとなると、こんなにも多くの問いに答えないといけないのです(>_<)

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出典:https://www.irasutoya.com/2014/12/blog-post_53.html

ディスカッションの場面

 実は先ほどの「50年後の新聞の姿を考えよう」という問いに対しても同じことが言えます。つまり、細かい問いを立てて、それに答えていくという作業が必要なのです。ではこの作業の過程を具体的に見ていきたいと思います。

問いをどのように細分化するか?

 先ほどの送別会の例では時間的な制約や内容に関する疑問文を作って、問いの細分化を始めてみましたが、「50年後の新聞の姿を考えよう」という問いに対してはどのように手をつければよいでしょうか。私がこうした際に意識することは問いのキーワードを見つけ、そのキーワードを中心に疑問文を作るということです。この例では「50年後」と「新聞の姿」という言葉に私は目を付けます。その上でそれぞれに対してグループ全員が答えやすいような簡単な疑問文を作り出すのです。出てきた答えの中で鍵となるような言葉があれば、また再度それに関する疑問文を作っていきます。この作業を繰り返していくと、話が広がりやすくなり、多くのアイデアを拾うことができるのです。

実演タイム

 私が考える立場だとしたらまず「50年後の世界ってどんな感じだろう」という問いを設定します。この問いに対してはIT技術が今よりも発展しているだろうグローバル化が加速して日本で生活する外国人の数が増加しているかもしれないといった無難そうな回答とともにその頃には火星への移住が可能になり、宇宙規模で人々の交流が盛んに行われているのではないかという回答もできてしまいます。グループワークだと特に回答に多様性が出やすく、魅力的でもっと聞いてみたいような回答にも多く出会えると思います。もし宇宙規模の人々の交流が盛んになるという回答がグループ内で盛り上がるきっかけとなれば、それが「どのように人々の生活に変化をもたらすのだろうか?」「火星に住む人たちが欲する情報って何だろうか?」などなどさらに細かい問いを立てて、議論をしていくことができますよね。

 一方で、「新聞の姿」という部分に関しても似たような手法を使うことでアイデア出しを活発に行うことができます。たとえば、「なぜ人々は新聞を取るのだろうか?」といった問いを設定してみましょう。これに対して私であれば、新聞は記事の内容が濃く、世の中のことを詳しく知るために必要だと思われているからふとした時に見返すことができるからなどといったことを考えます。続いて逆に新聞を取っていない人たちはなぜ取らないのだろうか?」を設定してみるのも良いでしょう。その回答の一つとしてかさばるからというのが出てくれば、「新聞って紙でなければいけないのだろうか?」というように徐々に問いを発展させていくこともできます。このような問いを繰り返し立てていくことで、その後も50年後にも新聞という媒体が重宝されているためには何が必要なのかということを知ることができます。問いを細分化していくと、グループのメンバーが回答しやすくなるとともに自分たちが大きな問いに答える上で必要な要素が徐々に見えてくるのです

 

最後に

 ここまで難しい問いに対する攻略法を紹介してきました。でも実際には送別会の例に見られるように、問いの細分化という作業は無意識の間にみなさんが日常的にしていることであり、別に特別なことではありません。ただ、時間の制約などによってすぐに答えを出さなきゃという焦りが生まれるとその作業をできなくしてしまうのです。是非グループワークなどで仲間たちが問題を直視しすぎるあまり、混乱してしまった時には「もう少し簡単な問いを設定してみて、そこから糸口を掴もうよ!」と言ってみてもらえたらと思います!! 

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写真は2017年開催の第4回わっかそんのものです。いつかオフラインでイベントが開催できるようになることを夢見て...



 

*1:詳しくは前回のブログ記事をご覧ください。https://wakkathon.hatenablog.com/?fbclid=IwAR1K3bNOB6A6wFywCm1aU_W5nvjHnlper1x3EER8LI3gD6jJWKF7zqEDTQY

*2:私たちがオンラインにて開催した第2回おうち dé わっかそんの開催レポートhttps://wakkathon.hatenablog.com/entry/2020/08/18/170000

『逆転の発想』で億万長者に!?

 

 

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出典 http://zettoc-cosme-oem.jp/media/2019/06/17/62

 初めまして、わっかそん運営の河野です!わっかそん公式ブログ初めての投稿です!

 さっそくですが、皆さんは普段の生活の中で新しい斬新なアイデアを閃けていますか?日々暮らす中で新しいアイデアを考える場面は多々あるかと思います。例えば、何か新しい企画を提案する時、暇をどうやって潰すかを考える時、美術の宿題で絵を描く時など、その場面は多種多様です。こうした場面に直面した時に、ハッとするアイデアを捻り出そうと思っても中々出ないなんてことを皆さんも経験したことがあるでしょう。

 しかし、アイデアを出さなくてはいけない時には大抵期限というものが付き物で、斬新なアイデアを絞り出すのにそんなに時間をかけてはいられません。「斬新でオリジナリティのあるものを考えたい!けど、時間がない!」なんて頭を抱えているそこのあなたに、今回は私から『アイデア出しの切り口』を一つご紹介します!

 「私なんかにできるの...?」と不安に思ってる方もご安心ください。決して頭をフル回転させて考える必要はありません。このアイデア出しの切り口は至ってシンプルで誰にでもすぐにできるようになります。

 結論から言ってしまいましょう。今回ご紹介するアイデア出しの切り口とは

逆転の発想

です!

  タイトルにある通りですね。この言葉は皆さんも聴き馴染みのある言葉かと思います。しかし、アイデア出しの時にこれを明示的に認識して考えている人はそう多くないのかなと思うので改めてご紹介します。

 

  • 『逆転の発想』とは?

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出典 https://www.zakkiblog.net/entry/2016/07/12/070000

  『逆転の発想』とはその名の通り、今あるモノ・サービスの『逆』を考える考え方です。より厳密に言えば、モノ・サービスの用途や性質の『逆』を考えてみる考え方です。実際に『逆転の発想』を用いて考案されたファッションメガネを例にとって具体的に説明していきましょう。

 メガネはご存知の通り視力が低下した時に身に着けるアイテムです。つまり、メガネの用途にあたるのは『視界が良くなる』というところにあります。一方で、ファッションメガネはレンズに視界を矯正する機能はなく、物によってはレンズ自体が埋め込まれていないなんてこともあります。すなわち、ファッションメガネは『視界が良くならない』メガネということになります。

 お気づきの方も多いかと思いますが、ファッションメガネはメガネの『視界が良くなる』という用途の逆である『視界が良くならない』というところから派生して、従来の用途とはかけ離れた『ファッション』という新しい斬新性のある用途を組み込んだものなのです。「視界を良くしないメガネって斬新じゃない?」といった大変シンプルな発想から、視力矯正のためのメガネが今となっては当たり前のようにファッションに組み込まれているのです。

 

  • 『逆転の発想』のメリットとは?

 『逆転の発想』を使う最大のメリットは、斬新なアイデアが生まれやすいというところです。逆を考えようとしているモノ・サービスがありきたりであればある程その逆は皆の固定観念を覆すような斬新なアイデアになってきます。

 また、自身が売り手として新しく既に所有する商品やサービスを改良して売り出したい時に逆転の発想を使うと、全く違うターゲット層向けのアイデアが生み出される可能性があり、より幅広い客層に売り出せるというメリットもあります。

 では実際に、『逆転の発想』から生み出されたモノ・サービスを見てみましょう。

 

冷やし坦々麺

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出典 https://cookpad.com/recipe/3356556

 坦々麺と言ったら、真っ赤で熱々のイメージ。そんなイメージを完全にかき消したのがこの冷やし坦々麺です。ファッションメガネは用途の逆をとったわけだが、冷やし坦々麺は坦々麺の熱いという性質の逆をとったものになります。夏に熱いラーメンは食べたくないと思った人でも冷やし坦々麺食べたいとなるほどその効果は絶大でした。

インスタグラム

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出典 https://appllio.com/instagram/how-to-instagram

 若者の間で大人気のSNSアプリのInstagramだが、実はこのアプリも逆転の発想から生まれたサービスなのです。従来のオンラインコミュニケーションツール(TwitterFacebookやメール等)は基本的に文字を扱うことで情報の発信が行われていました。しかし、Instagramはそれを逆手にとり、文字を使わない、写真を中心とした媒体を考案したことで若者からの人気を獲得しました。

 

 ここまでで、三つ『逆転の発想』が用いられているモノやサービスをご紹介しましたが、我々の身の回りには『逆転の発想』を活かして開発されたものが無数にあるのです。

盗まれない傘

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出典 https://designwork-s.net/gadgetproduct/lizard-umbrella.html

  雨の日にコンビニで買い物をして帰ろうとしたら、店前の傘立てに置いておいた自分のビニール傘が無くなっていたなんてことを経験したことはないでしょうか。コンビニで手軽に買えてしまい、同じの色で自分のと他の人のがあまり見分けのつかないビニール傘は頻繁に盗まれることがあるのです。そんな問題を解決したのがこのLizard Umbrellaなのです。Lizard Umbrellaは取手の部分が取り外すことで他の人に盗まれるリスクも減らすことに成功したのです。

  • 『逆転の発想』で億万長者になった人もいる!

安藤百福

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出典 https://v-tsushin.jp/interview/nisshin_9/3/

 2018年10月から放送されていた連続テレビ小説まんぷく』でも話題となった、日清のカップラーメンを開発された安藤百福さんです。彼は、カップラーメンを量産するための手段を『逆転の発想』から導き出しました。カップラーメンの開発を自動化する過程でカップに機械で麺の塊を入れようとすると形が崩れてしまい、中央に固定できないという問題を、麺の塊を下に置いてカップを上から被せる方法で解決しました。

 『逆転の発想』は斬新であることが多いため、大きな成功に繋がることもよくあります。より多くの人のニーズに合うモノ・サービスが実現すれば億万長者も夢ではありません。

  

 皆さんもアイデアを考える時に当たり前に思っていることの『逆』を考えてみるのはいかがでしょうか?もしかしたら、そこから誰も考えたことのない唯一無二のアイデアが生まれることもあるかもしれません!